一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「この前も話したとおり、俺はキミと絶対に結婚する。だから、俺にしたらキミはフィアンセにほかならない。ベッドでも何度もそう言っただろう?」
「べ、ベッドって……!」
その話題を会社で持ちださないでほしい。
「結婚は、お互いが了承しないと成り立たないものです」
実花子がしないと言っている以上、拓海は実花子と結婚はできない。あたり前の話だ。
「それじゃ、了承してくれない?」
あくまでも爽やかな笑顔を貫き通す。思わず〝はい〟と言ってしまいそうになるから怖い。
「しないと言ったはずです。そもそも付き合ってもいないのに、いきなり結婚とかありえませんから」
体の関係を先に結ぶのだって、どう考えても順序が違う。
「それじゃ、今この瞬間から俺たちは恋人同士ということで」
話にもならない。拓海の頭の中は、なにかの回路が欠落していないだろうか。AからZまでいきなり飛ぶような話のもっていき方を聞くにつれ、そんな考えが頭に浮かぶ。
「椎名さんは、どうして私なんですか? 椎名さんならほかにいくらだって選び放題じゃないですか。さっきのみんなの目を見ませんでしたか? 〝どうして上原実花子?〟ってみんなの目が言っていました」