皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「フォルセティ殿が先程申した通り、お母様は服毒いたしました(・・・・・・)。それをもって罪を許すことはできませんでしょう。ですから皇后の娘である私も消え失せれば良いのです」

「イリス、なにを」

「不詳の娘でございます。求められる武勇も、知能も、美貌もなにも持たずに陛下の温情をこの身に受けてまいりました愚かな娘でございました。その娘の生涯最後の願いとしてどうかこれより申し上げること、お聞き入れいただきとうございます」

生涯最後。

その言葉に、円卓の貴族たちがざわめき、ロベルトが立ち上がり、将軍が厳しい顔で私を睨むように見ている。

今までのおねだりとは違うのだと、誰もが気づいているのだろう。

というか、そもそも十歳の頃からおねだりなんてしてないけどね!

なんでか知らないけど、ワガママと癇癪の印象が強いのか私が色々おねだりしているかのような印象を持たれがちだけど、実はそうでもないのよね。

その十歳よりも前の私が欲していたのなんて、せいぜい両親に構ってほしいとかひらひらした可愛い服が欲しいとか、年相応だった。

別にそれが安価なものでも何でもよかったのよ、要するに両親が褒めてくれれば。

ところがまあ、立場が皇位継承権を持った皇女さまってもんだから最高級品を準備しなくては!! って周囲がなっただけでさ。

(まあ、今はそんなこと思い出してる場合じゃなかった)
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