皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「――静まれ」
低い声が、場を一喝する。
その声に俯いていた顔を上げれば、壇上の皇帝陛下が立ち上がって私を見ていた。
「后よ、最後に一つ問おう。神々に誓い嘘偽りなく述べることを約束せよ」
「……この身命だけでなく、魂の全ても捧げ、わたくしが信奉する契約の神に誓います」
「イリスは、余の娘で間違いないか」
「貴方様の娘にございます」
「……そうか」
陛下はただ、お母様にそれだけ言うともう興味を失ったかのように手を振った。
その動きに応じるように、別の兵士が現れて私たちの後ろに立つ。
「大公と皇后は病気で静養となった。その似た者たちは別室にでも閉じ込めておけ。……イリスは残れ」
連行されていくお母様たちを、私はただ見送るしかできない。
だけど陛下は今確かに、『病気で静養となった』と仰った。そしてお母様たちのことを『似た者たち』と呼んだ。
(つまり、死罪は回避できた……)
愛し合う人と、お母様はこれから幸せになるだろうか。
勿論今後は監視もつくだろうし、子供を作ることが許されなかったり、制約はたくさんつくのだろうと思う。だけど、それでも……幸せになってくれたらいいな。
低い声が、場を一喝する。
その声に俯いていた顔を上げれば、壇上の皇帝陛下が立ち上がって私を見ていた。
「后よ、最後に一つ問おう。神々に誓い嘘偽りなく述べることを約束せよ」
「……この身命だけでなく、魂の全ても捧げ、わたくしが信奉する契約の神に誓います」
「イリスは、余の娘で間違いないか」
「貴方様の娘にございます」
「……そうか」
陛下はただ、お母様にそれだけ言うともう興味を失ったかのように手を振った。
その動きに応じるように、別の兵士が現れて私たちの後ろに立つ。
「大公と皇后は病気で静養となった。その似た者たちは別室にでも閉じ込めておけ。……イリスは残れ」
連行されていくお母様たちを、私はただ見送るしかできない。
だけど陛下は今確かに、『病気で静養となった』と仰った。そしてお母様たちのことを『似た者たち』と呼んだ。
(つまり、死罪は回避できた……)
愛し合う人と、お母様はこれから幸せになるだろうか。
勿論今後は監視もつくだろうし、子供を作ることが許されなかったり、制約はたくさんつくのだろうと思う。だけど、それでも……幸せになってくれたらいいな。