皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「父上、なぜそのようにイリスに冷たく接されるのです。茶会を開くくらいの自由があったってよろしいじゃありませんか」

「リリス、しかしこの娘のワガママは今までも……」

「これは陛下ではございませんか!」

険悪な空気になりかけた所で朗らかな声がそこに割って入って、私は首だけ動かしてそちらを見た。

そこには侍女に案内されてきたらしいユゼフの姿があって、陛下の意識もそちらに向いて私はこっそりと息を吐き出す。

「……ユゼフか。そなた一人ということはやはりルイーズを連れてくるには不安が……」

「いえいえ、ルイーズは来たがったのですが本日も調子が優れず連れてくるには無理があると判断した次第でございます。皇女殿下、本日は茶会にお招きいただき誠にありがとうございます」

「ユゼフ、来てくれてありがとう。……その、ルイーズは大丈夫なの? 一人では心細くないかしら」

思わずユゼフにそう尋ねれば、陛下が顔を顰めた。

ひぇっ、いや遠回しに私をお見舞いに来てくれなかったことに嫌味を言っているように取られた!? いやいやそんな高度なことはこれっぽっちも考えてないんだけど!
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