皇女殿下の幸せフェードアウト計画
そんな私の動揺に気が付くこともなく、ユゼフは上機嫌なようだ。

「ルイーズのことを案じてくださってありがとうございます。ぎりぎりまで彼女も行きたいと言っていたのですが……そうそう、今にして思えば貴女様はいつも妻のことを気遣ってくれていたんですよね。それにこの年齢まで気がつけないとは本当に己を恥じるばかりでございます」

「え、いえ……そんなことは」

「どういうことだ」

低い、地を這うような声を発する陛下に対し、誰も動揺する様子が見受けられないんだけど……怖がっているのが私だけってどういうことなの……。

いや、悪感情を向けられているのが私だけだからってことなのか、そうか……。

それともここの場にいる中で私が一番雑魚だからなの……?

なんせこの場にいるメンバーをざっと見る限り、侍女であるウルスラはともかく皇帝陛下を筆頭に、主人公というチート能力満載の美形男女が一組に、大貴族としてまだまだ若輩者だなんだと言いながら後にフォルセティの参謀になるっていうユゼフ……ああうん、皇女っていう立場しかない私だけがビビったとしても誰も何も言えないはずだ。
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