皇女殿下の幸せフェードアウト計画
私はこの誤解をどうしたものかとあわあわしていると、リリスがころころと笑った。

「そうね、イリスは表立って自分の功績を誇っていいと思うのよ?」

「え?」

「あの日、この東屋で貴女は私を見掛けても兵を呼ばずにいてくれたでしょう。あの日私は父上を暗殺するつもりで忍び込んで、この庭に武器を隠しておいたのよ」

「え、ええ!?」

「貴女が手を振って兵を制してくれたから、私は……貴女に興味を持ったのよ」

さらなる追撃! やめて、私の(精神的)ライフはもうゼロよ!!

おかしいな、私がこの茶会の席でリリスをヨイショするはずなのになんで逆パターンになってるの? みんなして私が良い子だよってなんで陛下にプレゼンしてるの?

「そういえばあの時レース編みをしていたの? このショールもありがとう、とても上手なのね! 毎日使わせてもらっているのよ」

「ああ、皇女殿下のレース編みは大変素晴らしい腕前と私も話に聞いたことがございます。そういえば城下の教会で美しいレースがたびたびバザーで販売されて、孤児たちの保護に一役買っているという話を陛下はご存知でしょうか」

「いや……城下でそのようなことがあるのか。通りで最近教会から寄進の催促が減ったとは思ったが……」

「心ある御仁のおかげで教会も市民もこちらへ向ける目が柔らかくなっております」
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