皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「しかしその糸も意匠も大変素晴らしいものでして。まさに今、リリス様がお召しのショールのように」

私の願いを裏切るユゼフの言葉に私は思わず俯いてしまった。この行動が余計に肯定しているようなものだと思うけど、きっともう隠し通せない。

私が何も言わずとも陛下は察してしまうに違いないし。これがなにを理由としているのかわからないけど私にとっては非常によろしくない!

だって考えてほしい。

私の第一の希望はなんだ? そう、表舞台からフェードアウトするために、皇位継承権を返上して地方に引きこもることだ。

まあ引きこもりは厳しそうなので他国へ嫁ぐことで表舞台からフェードアウトする作戦に切り替えたわけだけど……。

それがここで! 善い行いを裏でずっと行っていたってなると話が変わってくる!!

いや、本当にこれ難しいのよね。

表向きは皇后の娘である私に軍配が上がっちゃうけど嫌われているからリリスにみんなが期待を寄せるっていう計画だったんだけど……。

じゃないと長子って国民にどうやって納得させるかでまだ揉めているリリスを、皇位継承者にできない。国が割れてしまう。

なんせ証明するにもリリスの母親であるラエティティア様お亡くなりになっているし……陛下が認めたって言えば表面上は落ち着くだろうけど、不満は残ってしまうと思う。
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