皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「しかし、神々の恩恵は……」

「いえ、お待ちを陛下。皇女殿下の行いで徳が積まれたという可能性があるのでは」

「何?」

「教会でごく稀に、得を積んだ者が啓示をうけることがあると聞いたことがございます」

ユゼフが熱のこもった目で私を見てくる。

そう、まるで陛下を見るような崇拝した眼差しだ。

(違うんだって! 違うんだよ、本当に!!)

勘弁してほしい、ただ単純に時間つぶしで始めたレース編みの在庫処分に困っただけで、そんな暇人っぷりを知られたくなくてつい秘密にしただけで!

乳母の人には確かにちょっとくらいボーナスが出てたらいいなとは思ったよ? だって私のために怒って職なしになっちゃったっていうんだからそりゃ罪悪感だって出るってものでさ!!

だけどそれだけだったんだよ、アルトロのこととかさっぱりきっぱり違うし!

でも、アルトロが私を見る目がなんだかよくわからないなって思ったらあれは嫌ってるんじゃなくて崇拝する人と目を合わせるのが恥ずかしいとかそういうヤツだったのか!

(通りで目が合わないと思った……)

上手いこと嫌われてるなしめしめとか思って、内心鼻高々だった過去の私よ!

思いっきり失敗してるじゃないか!! 計画を練り直す必要がある……ってもう遅い。
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