皇女殿下の幸せフェードアウト計画
私はそれを視線だけで見送って、ため息をつきたいのを我慢して陛下を見た。

そして失敗したと思った。

だってすっごい顰めっ面だったから!

「……そなたは、一体なんなのだ」

「え、いえ……」

「ロベルトによれば、そなたが落ち着きを取り戻した時は后とエイモンの関係が深まった頃だったな」

「えっ、いえそれは……」

そういえばあの会議の時にロベルトがそんなことを陛下に言ったっけ。あの時はもう私も相当いっぱいいっぱいだったから口を挟む隙もなかったんだけど……。

(いやいや、それもただの偶然なんですけどね!?)

思わず血の気が引いたけど、それがまた皇帝を示しているように見えたのか陛下の眉間に皺が増した。なんだか誤解を加速させた気がする。

(傍目に見て落ち着いたのは、私が記憶を取り戻したからで! イリスが癇癪を起していたのは単純に両親の気を引きたかっただけで!!)

色んな偶然が上手いこと重なっただけなんですよホントに!

それを狙ってやってたんなら私はとっくの昔に大天才だと思うんだよ……だからそんな勘違いで評価をされるのは本当に問題があってだね……。

だけど、私のそんな内心を打ち明けるわけにもいかず、かといって黙っているのもおかしい。なんとかして否定しないと。
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