皇女殿下の幸せフェードアウト計画
短期的な効果ではなく、長期的に行えるものを選んだのだとすれば彼女の視野はどれほど広いのか!

「特別ではない、だけど彼女は聡明だ」

「そうよ。だって私の具合が悪い時、誰よりも先に気づくのはいつだってイリス様だったわ」

「……そうだったかい?」

「ええ、お父様でもお母様でもなく、勿論ユゼフ、あなたでもないわ。私を一目見て、イリスが言うのよ。『まあルイーズ、あなたまた熱があるのに来たのね? 私に病気をうつしたいのかしら! 帰って寝なさい、あったかくするのよ!』って」

くすくす笑うルイーズに、私は頭を掻くしかない。よく覚えているものだなあと感心する反面、婚約者時代から彼女のことなのに気づけていなかった朴念仁と言われているようで正直、申し訳なくなってくる。

(まあ、ロベルト殿たちも気づいていなかったならしょうがない、のか……?)
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