皇女殿下の幸せフェードアウト計画
皇后である彼女は強い人だからきっと大丈夫、愛で結ばれたわけではなくとも信頼はある、だから大丈夫。
そう思っていたことを見透かすように睨む弟を直視できなくて、目を伏せた。
『陛下は良いですよね、愛する人を見つけただけでなく恋もしたのですから。僕は彼女を一目見た時恋をして、そして同時に失恋しました。兄上の妻としてこの国にやってきたのですから!』
ああ、そうかとすとんと納得すらした。
いつから想っていたのかと、不思議に思っていたのだ。
そうか、弟はそんなに前から……一人でその想いを抱えていたのか。
『兄上の妻、僕の義姉上、この国の皇后、国母。彼女を表す言葉はこんなにもあるのに、彼女自身の名を呼べるのは陛下の特権でしょう』
『……』
『それなのに、兄上はいつだって彼女のことを地位で呼ぶ。それがどれほど僕には憎らしく思えたか! おわかりにならなかったでしょうね!』
ああ、そうだ。
名前など、必要ないと思っていた。
彼女もこちらを陛下としか呼ばない。だがそれも当然だ。
そう思っていたことを見透かすように睨む弟を直視できなくて、目を伏せた。
『陛下は良いですよね、愛する人を見つけただけでなく恋もしたのですから。僕は彼女を一目見た時恋をして、そして同時に失恋しました。兄上の妻としてこの国にやってきたのですから!』
ああ、そうかとすとんと納得すらした。
いつから想っていたのかと、不思議に思っていたのだ。
そうか、弟はそんなに前から……一人でその想いを抱えていたのか。
『兄上の妻、僕の義姉上、この国の皇后、国母。彼女を表す言葉はこんなにもあるのに、彼女自身の名を呼べるのは陛下の特権でしょう』
『……』
『それなのに、兄上はいつだって彼女のことを地位で呼ぶ。それがどれほど僕には憎らしく思えたか! おわかりにならなかったでしょうね!』
ああ、そうだ。
名前など、必要ないと思っていた。
彼女もこちらを陛下としか呼ばない。だがそれも当然だ。