皇女殿下の幸せフェードアウト計画
となれば、選択肢は他になかった。

「お姉様、どうぞ陛下の隣の席へ」

「えっ?」

「お姉様は長子ですから、当然です」

「……で、でも皇位継承権の問題が」

「きっとお姉様も皇位継承者とされましょう、ですから大丈夫です!」

いやまあ勝手な憶測だけどね!

でもギフト持ちで、愛した人の娘を継承権を与えず手元に置かないなんてことはないだろうと思うんですよ。

どうせだったら愛する子の方に地位と権力を譲渡したいもんじゃないのかなって。

「何をしている」

「陛下のお隣に、お姉様が座った方が良いのではないかとお話しておりました」

「……そのようなことか」

呆れたような皇帝の声に、そうだろうそうだろうと私は内心で大きく頷いていた。

そりゃ当然だよね! イリスに座ってもらうよりリリスに座ってほしいよね!

なんて思っている私をよそに、陛下は侍従を呼びつけて椅子を一つ、陛下の反対隣りに置いた。

「両隣に座れば良いだろう」

「は……はい……」

「では私はあちらに座るから、イリスはこちらね」

どうしてそうなった!

これじゃあまるで、陛下が娘を平等に扱っているようじゃないか!

(……いや、そっちの方がいいのか。対外的には)

後から来た娘も、最初からいる娘も公平に扱っているってポーズは大事だもんね。特に公的な場なんだし。

私の考えが足りなかったな、反省反省。
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