皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「リリスはこれよりありとあらゆることを学ばねばならぬ。その上で序列を改める日が来るやもしれん。それを考慮に入れて諸侯はこれより娘たちに接するよう」

「かしこまりました」

「父上! それは……!!」

「決まったことだ。父としてではない。この国の皇帝としてより良い選択をするのが、余の務めである」

「父上……」

「余の言葉は覆らぬ。覆しては皇帝は務まらぬ。心得よ、そなたも皇女となった以上その責任は常に付きまとうのだ。……詳細は諸侯に任せよう、余は一度部屋に戻る」

「かしこまりました」

陛下は突き放すようにそう言うと、立ち上がり部屋から出ていってしまった。

そしてそれを愕然とした目で見送っていたお姉様が、緩慢な動作で私を見る。

震えた様子で、顔を青ざめさせて、ああ、待って。怖がらないで!

「お姉様、恐れないでください」

「イリス?」

「皇女としての責任は、これより重いものとしてお姉様には感じられるかもしれません。今まで生きてきた環境とまるで違う中で、人々の目に違いを感じていたお姉様だからこそ感じずにはいられないと思います」
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