皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「姫は」

「え?」

「やはり恩恵を授かった人間だったな」

「あ……そ、そうね。その点はフォルセティが正しかったわ。自分ではよくわからないけれど……」

「わからなくても構わないのではないか」

フォルセティの言葉に、私は首を傾げる。

だって『ギフト』を与えられたということは、神々から役目を与えられたようなものだ。少なくともそういう感じで設定を考えていたし、この世界の人間はそういう風に考えている。

だからフォルセティの言葉は、理解しがたくて……でも適当に言ったとは思えなくて意味を考えてしまった。

彼も私が首を傾げたことはわかっているのだろう、足を止めて私を見下ろしている。

「イリス姫の恩恵は、その優しさから生まれたものだ。頭で考えてどうこうするものでは、ないのだろう」

「そうだけれど。でも祝福を与えて、一体どんな変化があったというの?」

「わからん」

「ほら、フォルセティもわからないじゃないの。それでは困るでしょう」

「困りはしない」

「もう!」

それじゃあギフトを授かった意味がないのだ!

スキルは使わなければ、結局無駄じゃないか。いやなんか勝手に使った感じはあるんだけど。
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