皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「祝福は、相手を思いやる気持ちが力となるのだろう。そして確かにおれは、何かを感じた。だが、姫が言う通り、可視化のものではない」

フォルセティが目を細めて笑う。

どきりとしたのは、どんな感情なのか私にはまだわからなかった。

「……だからこそ、その優しさがをおれは守りたい」

「あ、ありがとう……」

この胸の動悸が、憧れのせいなのか、それとも異性として意識したからなのか。

私にはやっぱりわからない。

わかっても、まだ決心なんてできないに違いない。

だって私は臆病者で、このギフトだって使える能力かどうかもわからない。

それに、皇女としての役割で政略結婚だってあり得るこの世の中で。

特に、予定をすっ飛ばして現れた公子にもしかすれば私の婚約者としての話題が再燃する可能性だってわるわけで。

(ああ、もう!)

勘弁してほしい、あれもこれも私に考える能力はない!

どうして穏便にフェードアウトさせてくれないの!!
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