皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「ね? 美味しいでしょう?」

にこにこと話しかけてくるクローディア様は、無邪気にお茶を飲んで寛いでいるようだ。まあ、確かにこのお茶は美味しい。

「私、イリス様とお話してみたかったんです。わたくしたちとイリス様は年も近いですし、きっと仲良くなれますもの!」

「姉上、そんな……皇女殿下に馴れ馴れしいですよ」

「まあ! 良いじゃないの、クロフォードは相変わらず頭でっかちねえ!」

「クローディア様、レディとしての振る舞いを忘れないように」

「もう、レオ兄様まで!」

「兄様?」

「ねえイリス様、イリス様はこの国の皇位継承権をお持ちなのでしょう? どうか皇帝陛下にエファージェン公国を救うための兵をお貸しいただけないか、口添えをしていただけないかしら」

あまりにも直接的なその言葉に私はびっくりしてしまった。

まさかこの国に来てたった三日で結果が出ないことに焦れて、皇女に嘆願するとか……堪え性がないどころの騒ぎじゃない。
< 286 / 370 >

この作品をシェア

pagetop