皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「お前はそれで良いのか」
「良いもなにも、リリスお姉様も陛下の横が安心でしょう。社交界に慣れておられないのですから、陛下の横であれば有象無象と声をかけることもできませんし……」
「……ではお前はどうする」
「私ですか?」
きょとんとする。
今まで舞踏会は幼い頃から何度も経験しているけれど、こんな質問をされたことはなかった。だってそもそも、舞踏会が始まった時に陛下のお傍にいられたこともないし……お母様とお話もできるし、家臣たちがちやほやしてくれるのが嬉しかった記憶しかないな……。
「私よりも主役はお姉様ですから」
「……そうか」
「きっと華やかな装いがお似合いになります。婚姻の申し込みが山のように届くかもしれません」
「そうか」
「当日は陛下がお姉様をエスコートなさるのでしょう? 来賓のお客様方に一番に紹介しませんといけませんし」
今までであれば、陛下は妻である皇后をエスコートして入ったけれど、今はいない。
娘のデビュタントなのだし父親がエスコートしたっておかしなこともない。
だから喜んでくれるとばっかり思ったのに。私は、リリスにも喜んでもらいたかった。だけど、陛下にも喜んでもらいたかった。
(なのに、なんで?)
なぜ、陛下は辛そうな顔をしているのだろう。
わからない。わからなくて、胸がざわついた。
「良いもなにも、リリスお姉様も陛下の横が安心でしょう。社交界に慣れておられないのですから、陛下の横であれば有象無象と声をかけることもできませんし……」
「……ではお前はどうする」
「私ですか?」
きょとんとする。
今まで舞踏会は幼い頃から何度も経験しているけれど、こんな質問をされたことはなかった。だってそもそも、舞踏会が始まった時に陛下のお傍にいられたこともないし……お母様とお話もできるし、家臣たちがちやほやしてくれるのが嬉しかった記憶しかないな……。
「私よりも主役はお姉様ですから」
「……そうか」
「きっと華やかな装いがお似合いになります。婚姻の申し込みが山のように届くかもしれません」
「そうか」
「当日は陛下がお姉様をエスコートなさるのでしょう? 来賓のお客様方に一番に紹介しませんといけませんし」
今までであれば、陛下は妻である皇后をエスコートして入ったけれど、今はいない。
娘のデビュタントなのだし父親がエスコートしたっておかしなこともない。
だから喜んでくれるとばっかり思ったのに。私は、リリスにも喜んでもらいたかった。だけど、陛下にも喜んでもらいたかった。
(なのに、なんで?)
なぜ、陛下は辛そうな顔をしているのだろう。
わからない。わからなくて、胸がざわついた。