皇女殿下の幸せフェードアウト計画
大袈裟なラッパの演奏と割れんばかりの拍手。

本来ならば壇上の、皇族が現れる扉の向こうから現れる私たちが普段とは違って大広間の入り口からレッドカーペットを歩んでいく姿は珍しい。

それもこれも、リリスお姉様という主役を目立たせるために考えられた趣向だった。

私と将軍も彼らの後ろを歩くけれど、人々の視線は姉に釘付けだ。

(皆、見惚れている。そうよ、その人は私のお姉様なのよ!)

ああ、なんて誇らしいんだろう。

そして、羨ましいんだろう。

私はあの人のようにはやっぱりなれない。生まれがいくらよくたって、結局人としての魅力が段違いなのだ。

それがわかっても、変な劣等感が生まれないのはきっと……リリスお姉様が私を妹だと言ってくれ続けているからだと思う。私は前世に思い描いていた彼女の姿に憧れの気持ちを抱くのと同時に、今の私として目の前にいる彼女を尊敬している。

そして、私に好意を抱いてくれるフォルセティのおかげでもあると思う。
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