皇女殿下の幸せフェードアウト計画
なんだこの設定と全く違う歴史のオンパレード!

いやエファージェン公国がお家騒動で公主たちが出奔する、っていう大筋は合ってるけどね……!?

(っていうかこれ、私とお姉様ここにいる意味あるのかしら……!?)

「そのおかげですっかり簒奪者だのなんだの……各国の長には教皇猊下のお口添えとわしの釈明と共に証文の写しを送る羽目になったわい。それで、宝はどうした」

「それが……国を脱出する際にも彼女は持っておりませんでしたが」

「だ、だって逃亡資金が必要だと思ったんだもの!!」

「えっ」

とんでもない発言に、私だけではない。この場にいた人間全員がぎょっとする。

クローディア様も段々と置かれている状況がとんでもない勘違いの連続でとんでもないことになってしまったということはわかっているのだろう、すっかり縮こまってしまっている。

「あの、不躾ながらどのような品なのですか……?」

「うむ……公主が公の場でのみ着ける宝玉でできたブローチでな。大変脆く傷つきやすいが、我が国特産の宝石でできている。あれよりも大きく、輝きに満ちたものは建国以来産出しておらぬゆえ、国宝であり、即位の品として保管されておったのだが……」

「それがなくてはいけないのでしょうか?」

「教皇猊下には万が一のことを考え、もう一つの即位の品である王笏がまだ無事ゆえそれでも大丈夫だろうと……」
< 342 / 370 >

この作品をシェア

pagetop