皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「ま、待ってください! 予知ではわたくしが公主となるはずで……!!」

焦った様子で告げるクローディア様に、公主様は首を横に振った。

それはひどく疲れ切った様子で、彼女を否定するというより諭すような声音も、ぐったりと力がなかった。

「国宝が盗まれたと聞きお前たちの安否を確認するために兵を向ければもぬけの殻、どれだけこちらが案じたと思うておる。お前たちの話を聞いて国を出れば冷静にもなるだろうと判断したレオニダスから手紙が届いたから良いものの……」

ぐったりとした様子の公主様は本当にお疲れだったんだろうなあ。

そんな謀反を起こすって言われ続けてもこうやって甥と姪を案じているその姿はなんていうか、老人って勝手に思ったけれどもしかして苦労が祟って老け込んでしまったとかそういう……?

「話し合おうにも耳を貸さぬというし、アルセイドに行くというので親書を出してそのまま城内に留めておいてもらうようお願いしたのだ。ところがお前ときたら相変わらずの持論を展開し、兵を求めたそうだな?」

「そっ、それはエファージェン公国を想ってのことです!」

「このような国の恥を作り出した者を公主に据えるわけにはゆかぬ。お前は恩恵持ちであるという責任を軽んじ、誰彼構わず予知を話した結果、民心を乱したのだ」

ギフトも使い方を間違えると厄介なんだなと私は感じた。

私も誰彼構わず祝福して回ってはいけないんだろうなってなんとなく思う。
< 343 / 370 >

この作品をシェア

pagetop