皇女殿下の幸せフェードアウト計画
(……もしかして、陛下はそれを私たちに示しているのかしら)

そう思って陛下を見たけれど、考えすぎだろうかと思うくらい陛下の表情は何も感じ取れなかった。

国のトップとしては簡単に表情に出してはならないっていうし、当然といえば当然なのだけれど。陛下は公主様とクローディア様のやり取りの方に注意を払っているのだろうなって思って、私も大人しくまたそちらに視線を向ける。

「それを危惧した兄上もクロフォードを跡継ぎとして指名し、己に何かあった時のためにわしを後ろ盾にまでしたのだ」

「そんな……!!」

「此度もこのように華やかな場を汚すような真似はしたくもなかったが、周囲の目がないところでお前がこうした場に大人しく座らぬということは幼少の頃から知っておる」

「で、でも! わたくしが公主になるって予知が……!!」

「神には供物も祈りも捧げよう。それこそ、わしの残りの人生をかけてでもだ」

「そ、そんな……!」
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