皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「ともかく、お主らにはエファージェン公国に戻り、クロフォードは政務に着いて学び、いち早く公主の座を継いでおくれ。あのような席にいつまでも座らされるのは落ち着かなくてかなわん」

「はい。……申し訳ありませんでした、叔父上」

「クローディアも国元に戻り、その態度次第で公主になれる可能性もあろう。頼むからそなたは少し考えて行動をしておくれ」

「叔父様……」

「レオニダス、お前には苦労を掛けた。神官となるも、この子らの補佐になるも、或いは他の道を選ぶも好きにするが良い」

「ありがとうございます、父上。一旦は国元に帰り、それから身の振り方を考えたいと思います」

いやなんかいいようにまとまったけど、私たちがいる意味は?

疑問符が頭の上に浮かんだけれど、大人しくしておいたわけで……そこでレオニダス様がにっこりと笑顔を浮かべた。

あれっ、なんだかこのタイミングに似合わない笑顔ですね。

「さて、難しい話も終わりましたしダンスをレディに申し込んでも?」

「……好きにするが良い」

「では」

レオニダス様が私に手を差し出したのを見て、思わず口元がひくついた。

彼は良い笑顔だ。美形の微笑みは大変美味しゅうございますが、今ここでこの手を取るのはなんだかすごく嫌だった。

それに、私はフォルセティと踊る約束をしているし……どうせだったらファーストダンスは彼と踊りたい。
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