皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「フォルセティ!」

「姫」

「……ちゃんといたわね」

「約束を、したからな」

「ええ、約束したもの」

優しい笑顔に私もほっとする。

約束、その言葉に胸がどきどきした。まるでデートの待ち合わせをしているみたい!

先程までの緊張感を忘れて、私はフォルセティを見上げた。

「姫」

ゆったりとした動きで、フォルセティが私の前に立って手を差し出す。

それが嬉しくて、私は彼の言葉の続きを待った。

「おれと、踊ってくれないか」

その優しい笑顔が私にだけだと知ったのはつい最近だった。

あんなにも見守っていたのに、仲間と笑い合う顔と全然違うって気づかなかった。

それが妙にくすぐったくて、嬉しくて。

クローディア様たちには申し訳ないけれど、あまりにも私が知る『物語』と展開が違いすぎて主要人物と距離を置くなんて、もう考えられなくなった。

だって、お姉様のことがやっぱり大好きだし、フォルセティについては……これが恋かどうかはわからない。

だけど、一緒に居たいなって思うのだ。
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