皇女殿下の幸せフェードアウト計画
華やかなパーティという現実は、あっという間の時間に失われた。

ワゼリアに封じられた悪竜、全ての罪をワゼリアに押し付けた……わからないことが多すぎると各国の要人たちは、それらの情報を持って帰国していった。

エファージェン公主様もクローディア様たちを連れて戻られ、レオニダス様だけは今回残ってこれから行われる会議について参加なさるらしい。

司教様はワレリアの教皇様に許可をいただいてから保管庫にある記録を確認してもらわねばならないと息巻いていたし、最古の国カドニアなら知っているのではということで特使が調べてみると約束もしてくれたけれど。

(……ワゼリアという魔法の国について、その名を出すだけでも呪われる……そう、昔から言い伝えられている……)

示し合わせたように、消えてしまった国を記す全てが消え失せている。

失われた国について、今を生きる人間たちにとってはさほど重要ではないから歴史学者くらいが首を捻るばかりだったところから、危険だと誰もが肌で感じる存在がやって来たのだ。

あれはギフトの力なんかじゃない、もっと強力で危険な、攻撃的な力だったからこそあの場にいた人間の誰もが危惧を抱いたのだと思う。
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