皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「……フォルセティ」

私は会議場で、ただ一人立たされる彼に目線を向ける。

誰にも聞こえないように、その名前を呼んだ。

フォルセティの存在については、アルセイドに一任してもらうこととなった。彼が今属しているのは、私たちアルセイドなのだから当然といえば当然だった。

諸侯たちの声が、いくつも交差する。

今までフォルセティはきちんと尽くし、真面目に国のために働いた。そのことを考えるべきであるという声。

それらを加味しても記憶を取り戻した時に、味方でい続けるかどうかわからない。不確定要素を持っているのにこのまま置いておくのは危険だから追放しようという声。

危険分子は直ちに排除するべきで、処刑して今までの功績をもって手厚く葬るという物騒な意見すら出たのだから人間は恐ろしい。
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