皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「だが、后は不義を重ねておったであろう。よりにもよって、我が弟と」

「エイモン殿は悪くないのです!」

皇帝陛下の咎めるその声に、お母様がバッと顔を上げた。

そして気まずそうにしながら、視線を落とした。

「政略結婚、それはわらわも王族の一員として幼い頃から覚悟しておりました。幸いにも陛下はラエティティア様に強く愛を抱いておられ、勝手ながら同士のようにも思っておりました」

「同士」

さすがにその言葉に皇帝陛下も微妙な顔をしていたけど、お母様は気づいていないようだった。
うん、娘の私もどんな顔をするべきかわからない。
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