皇女殿下の幸せフェードアウト計画
私はリリスの笑顔と、私を庇うように立つフォルセティを何となく見比べる、自分の手元にあるショールを見る。

どうすればいいんだろう。

「ちょっと、フォルセティ殿。どいてくれないかしら」

「……姫を、お守りするのがおれの役目なのでな」

困惑している私は、余計に状況が分からなくなった。

だって、あれ? フォルセティはリリスにも親交を深めようとして二人は会っていたんじゃないのかと思ってたんだけどどうもこれは、違う気がする。

なんていうか、あの舞踏会の日と同じで彼は……もしかして、本当に私を可愛いと思って守ろうとしてくれているんだろうか。

(あ、そういえば……)

あの日、お母様が服毒しようとした時にフォルセティが動いてくれてそれを阻止できたけど、誰に何を言うよりも先に私に大丈夫だと言ってくれたことを唐突に思い出した。

そうだ、彼は言ったのだ。

お母様は無事だと。

罪を裁かれることよりもなによりも、娘である私に、母が死なずに済むようにしてくれた。
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