皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「フォルセティ殿……」

「おれのことは、フォルセティと」

「フォルセティ」

私が彼の名前を呼べば、嬉しそうに目が細められる。

マジか! マジでフォルセティがなんもしてないんだけどデレてる!!

理由はわかんないけど私はそれを理解して、かあっと体中が熱くなった気がした。

「フォルセティ殿!」

「フォルセティ!?」

この私の反応に、リリスが咎めるような声を、陛下が困惑した声をあげた。

当のフォルセティは相変わらず私を庇うようにしているし、後ろにいるウルスラの反応はわからないけれど……いや、まずこの状況はよくないって私も思い出す。

だってここは、王宮内とはいえ廊下だもの。

誰が見ているかわからないっていうか、まあ信頼のおける人たちだけだろうけれど……それでもこの親子間の情けないやり取りがどこまで人に聞かれたのかと思うと頭が痛くなる。
< 94 / 370 >

この作品をシェア

pagetop