皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「面会を、申し込んでくれていたのに悪いことをしたと思ってはいるの」

「そうか」

「貴方は立派な軍人で、今後はきっと明るい未来が待っていると思うわ。陛下は強き者を重用してくださる」

「そうか」

「だから、私の近くにいてはだめよ。リリス様がこれからのアルセイドを担う皇女となってくれると思うわ」

「おれは」

歩きながら私と共にいる必要性がないのだということを説けば、フォルセティは淡々と相槌を打っていたかと思うと足を止めた。

その気配に思わず私も足を止めて後ろを歩いていた彼を見上げれば、静かな眼差しとぶつかる。

「おれは、貴女を守りたいだけだ」

「……守ってくれたわ。まだ、お礼を言っていなかったわね」

私は深呼吸した。

これが最後かもしれない、その気持ちでいなくては。

彼の優しさに触れられた、それだけで十分じゃない。
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