秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~


「そ、そうですよね。猫を飼っていたら、猫カフェに寄らずに家に帰りたくなるかもしれないし。そうなると会える回数も減っちゃいますね」


言っていて寂しくなる。今でも、多忙を極める彼と一緒にいられる時間はそう長くない。休日は月に二回、平日は月に一回共に過ごせたら良い方なのだ。

それがもっと削られるとなると、彼の中の私の存在まで薄くなってしまいそう。


「あ、でも。自宅で飼うなら翔悟さんの家に遊びに行きたいです! なんなら私が、仕事が遅くなったり家を空ける時は面倒みます」


二階建ての賃貸アパートに住む私と違い、翔悟さんが暮らすのは高層マンションの一室で、飼うのが禁止されているわけではない。

そのため協力者さえいればなんとかなるのではと手をあげてしまったが、赤信号で停止し、私を見た彼の目は明らかに驚いていた。

すぐさま、さすがに今のは図々しかったかも思い直し、私も顔を強張らせる。

信号が変わり車が発進する。続いた沈黙が気まずくて、なにか言わなくてはと焦りばかりが膨らむ中、彼が小声で話しかけてきた。


「……そうだな。その手もある」

「え?」


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