秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
「お疲れですね。今日と明日、気を張らずにのんびりしてください」
「ありがとう。穂乃果のお陰で良い充電時間になりそうだ」
「私にとってもですよ。楽しい時間にしましょうね」
「そうだな」
言葉を交わすほど、車内はほのぼのとした空気が漂い、心地よい空間となっていく。
途中休憩を挟みつつも、車を走らせること約二時間。窓から見える光景はどこか懐かしくも感じる情緒ある温泉街の街並みへと変わり始める。
お土産屋や食事処の前は旅行客だろう人々で賑わっていたり、男女並んで足湯を楽しむ姿なども見つけられた。
子供のように興味津々で窓の外を眺めていると、目の前に大きな湖が現れ、うっとりとため息をつく。
「せっかくだし、この辺りも観光するか」
言うなり、見つけた駐車場へと彼は針路をとった。
車を停めて、どちらともなく手を繋いで歩きだす。向かう先は有名な観光スポットになっている湖である。
途中、土産屋の前で歩く速度を緩めたり、食べ物の美味しそうな匂いにつられて足を止めたり、眼に映るすべてのものが楽しくて仕方がない。
ひとつずつ購入した熱々のおまんじゅうを頬張ってから、再び湖に向かって歩きだす。