秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
再び雄大な景色に魅入られる中、目の前に立派な和の建物が現れ息をのむ。
「今夜の宿だ」
「えっ、本当ですか!? すっっごく素敵じゃないですか!!」
ここに辿り着くまで目にした中で、一番の高級旅館かもしれないと思えるくらいに厳かな雰囲気をまとっていた。
外観は和風の印象を抱くも内装はリゾートホテルのようでもあり、まずは五階ほどの高さのある吹き抜けに圧倒される。
二階へと続く幅広の階段、それぞれの階の手すり、自分の足元の大理石の床が、真上にあるシャンデリアから輝きをきらきらと反射している。フロントで受付する翔悟さんの横でうっとりを息をついた。
「いつもありがとうございます」とやってきた女将さんの案内で廊下を進む。聞けば、プライベートでは二回目でも、接待など仕事上では何度かこの旅館を利用しているらしい。
通りすがりの客までも優雅に思えながら、左側がガラス張りになっている細い廊下に差し掛かる。ガラスの向こうは小さな庭になっていて竹が整然と植えられている。それを横目に見ながらさらに奥へと足を進めたところで、なんとなく雰囲気が変わったことを肌で感じ取る。