秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
温かな指先のくすぐったさにはにかむと、翔悟さんの瞳に優しい色が広がり、ゆっくりと顔が近づいてきた。
重なり合わせた唇の熱が、甘美な余韻を残していく。溢れ出す愛しさのままに、私はぎゅっと翔悟さんに抱きついた。
無色透明や乳白色だったり、たくさんの果実が入っていたりと、何種類もお風呂を満喫した後、同じくお風呂上がりで浴衣姿の翔悟さんと落ち合って館内を散策する。
お土産売り場をのぞいてみたり、少し古びた雰囲気が漂うこじんまりとしたゲームコーナーにまで足を運んだ。
沢山の翔悟さんとの瞬間をスマホに納めるうちに夕食の時間が迫ってきて、私たちはしっかりと手を繋いで部屋へと戻った。
夕食は食事処でもとる事ができるか、私たちは部屋を希望した。同じ選択をした客も多いらしく、部屋の前の通路には忙しなく膳を運んでいる仲居さんたちがいる。
様子を伺いながら部屋に入っていくと、並べられた膳のそばに座り確認するような視線を向けていた女将さんが顔をあげてにこりと笑った。
「ちょうど食事の準備が整ったところです」
蟹をふんだんに使った料理に目を大きくし、「美味しそう!」という言葉が無意識に口をついて出てきた。