平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
『奴らは、ずる賢く、卑怯。我先にと互いを利用する』
つまり今回の件も、その状況を悪用されたのだろう。
リズはどうにか立ち上がったものの、今にも足から力が抜けそうだった。私はどうしたらいいんだろう? 連れ去られた子達のために、何が出来る……?
その時、幼獣達の不安そうな鳴き声が耳に入ってきた。
ハッとしてそちらを見ると、隔たれた木柵の壁ごしに幼獣達が集まっていた。大きくて愛らしい紫色の目が、とても心配そうにしてリズを見ていた。
――私は、今、この子達にとって『ママ』なの。
そんな思いが胸をよぎる。まだ十七歳の少女なのだとか、獣騎士ではないとか、そんなこと関係ない。この子達を、これ以上不安にさせてはいけない。
「大丈夫よ。きっと、大丈夫だから……」
リズは、どうにか幼獣達を安心させるように微笑みかけた。
獣騎士団のところへ、密猟団が何組も来ていると近隣から通報があった。だから警戒を強めて対応にあたっていて、最近は敷地内に残っている人数も少なかったのだろう。
考え込む顔を見られたくなくて、リズは歩き出しながら思考を働かせた。――そうして獣騎士団は、その隙を突かれたのだ。
「…………ああ、なんてことなの」
幼獣舎から少し離れたところで、リズは隠しきれなくなって悲痛に表情を歪めた。無力な自分の手を見下ろし、震える手をぎゅっと目に押し付けた。
幼獣達は、大人の白獣と違ってとても弱く繊細だ。
体調管理も自分ではまだ難しく、自分達で遠くへ行くことだって出来ない。
つまり今回の件も、その状況を悪用されたのだろう。
リズはどうにか立ち上がったものの、今にも足から力が抜けそうだった。私はどうしたらいいんだろう? 連れ去られた子達のために、何が出来る……?
その時、幼獣達の不安そうな鳴き声が耳に入ってきた。
ハッとしてそちらを見ると、隔たれた木柵の壁ごしに幼獣達が集まっていた。大きくて愛らしい紫色の目が、とても心配そうにしてリズを見ていた。
――私は、今、この子達にとって『ママ』なの。
そんな思いが胸をよぎる。まだ十七歳の少女なのだとか、獣騎士ではないとか、そんなこと関係ない。この子達を、これ以上不安にさせてはいけない。
「大丈夫よ。きっと、大丈夫だから……」
リズは、どうにか幼獣達を安心させるように微笑みかけた。
獣騎士団のところへ、密猟団が何組も来ていると近隣から通報があった。だから警戒を強めて対応にあたっていて、最近は敷地内に残っている人数も少なかったのだろう。
考え込む顔を見られたくなくて、リズは歩き出しながら思考を働かせた。――そうして獣騎士団は、その隙を突かれたのだ。
「…………ああ、なんてことなの」
幼獣舎から少し離れたところで、リズは隠しきれなくなって悲痛に表情を歪めた。無力な自分の手を見下ろし、震える手をぎゅっと目に押し付けた。
幼獣達は、大人の白獣と違ってとても弱く繊細だ。
体調管理も自分ではまだ難しく、自分達で遠くへ行くことだって出来ない。