平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
獣騎士団で聞いたカルロの話によると、どうやら【白獣の女王】は他の山には移動出来ないお方――であるらしい。昔から、この山にしかいない。
リズは、山へと目を戻した。
流れてくる風は、町とは空気が違っていて大自然の気配がした。他に害獣がいたりするのではないだろうか、と怯んでしまうとカルロが背中を押してきた。
そもそも自分がそばにいるのに、他の『何か』が寄ってくるはずもない。
見つめ返してくるカルロの美しい紫色(バイオレット)の目から、そんな意思を感じたリズは、「あっ」と気付いた。
「そう、だったわね。カルロがそばにいるから」
だから獣騎士団を出てきたのだったと思い出す。そもそも今、他の動物を気にしている場合でもない。
カルロが、大きな白い身体を揺らし頭を持ち上げ「ふんっ」と鼻を鳴らした。小馬鹿にしているのか呆れているのか――どちらにせよ、下に見られているのは確かだろう。
教育係りなのに頼りにならない自分を思ったリズは、これ以上もだもだして時間をかけられないと自分を奮い立たせると、山へと足を踏み入れた。
山中はとても静まり返っていた。
木々は高さがバラバラで、見た目よりも傾斜はゆるやかだ。木漏れ日が明るく照らしていて、足元には落ち葉や雑草が広がっているのがよく見える。
慎重に歩き進むリズと、慣れたカルロの足音が上がっていた。
進んでしばらくすると、やがて雑草も減ってきた。恐らくは場所によって、傾斜角度も変われば風景の印象も少し違ってくるのだろう。
「団長様達は、いつもここも巡回しているのよね……」
リズは、山へと目を戻した。
流れてくる風は、町とは空気が違っていて大自然の気配がした。他に害獣がいたりするのではないだろうか、と怯んでしまうとカルロが背中を押してきた。
そもそも自分がそばにいるのに、他の『何か』が寄ってくるはずもない。
見つめ返してくるカルロの美しい紫色(バイオレット)の目から、そんな意思を感じたリズは、「あっ」と気付いた。
「そう、だったわね。カルロがそばにいるから」
だから獣騎士団を出てきたのだったと思い出す。そもそも今、他の動物を気にしている場合でもない。
カルロが、大きな白い身体を揺らし頭を持ち上げ「ふんっ」と鼻を鳴らした。小馬鹿にしているのか呆れているのか――どちらにせよ、下に見られているのは確かだろう。
教育係りなのに頼りにならない自分を思ったリズは、これ以上もだもだして時間をかけられないと自分を奮い立たせると、山へと足を踏み入れた。
山中はとても静まり返っていた。
木々は高さがバラバラで、見た目よりも傾斜はゆるやかだ。木漏れ日が明るく照らしていて、足元には落ち葉や雑草が広がっているのがよく見える。
慎重に歩き進むリズと、慣れたカルロの足音が上がっていた。
進んでしばらくすると、やがて雑草も減ってきた。恐らくは場所によって、傾斜角度も変われば風景の印象も少し違ってくるのだろう。
「団長様達は、いつもここも巡回しているのよね……」