平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
言い訳のようになってしまって、言葉は続かなくなった。

すると女王様に「顔を上げて」と優しく促された。

「決して不運などではない。これは、とても珍しいことです。リズ、あなたはそばにいるだけで、その者達に良き縁と幸運をもたらす体質なのですよ」

「良き、縁……?」

「あなたは必要があって導かれ、ここへ来た。そうして今の位置にいるのです」

何もかも見透かすような、深い慈愛に満ちた目だった。こうして不思議と聞き入ってしまっているのは、魔力を使えることが関わっているのだろうか?

よく分からない。でも、どうしてか自分がとても高く評価されてしまっているのは感じていて、リズは大変恐縮してしまった。

「……私は、この通りとりえもない平凡な人間の娘なんです。どうして教育係りになったのかも分からないくらいで……」

幼獣達だけでなく、カルロと過ごすようになってから、もっと頑張りたいと思うようになった。

忙しくしている騎士達の姿を、そばで見掛けるようになってから、獣騎士団の一人として、自分なりに皆の力になりたいという気持ちも芽生えている。

だからこそ、自分の非力さも実感してしまっていた。

とても賢いカルロ、その教育係りを私なんかがやって良かったのだろうか? もしあの時、幼獣舎から出ていなければ、もしかしたら彼はもう立派な相棒獣に――。

その時、女王様の声が、思考や想像の全てを払いのけた。

「『カルロ』が、あなたを選んだのです」

まるで心を読んだかのようなタイミングだった。
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