平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
女王様が、切なさを漂わせて微笑んだ。
「――ありがとう。幸運の娘リズ、そして勇敢なる『カルロ』」
子孫の心配がないわけがない。けれど、動けない理由がある……不思議なお方である女王様の目や表情から、リズはそんな思いを感じた。
直後、一人と一頭を不思議な光の風嵐が包んだ。
◆
ごぉっと新鮮すぎる冷たい風に打たれるのを感じた。
まるで水だ。またしても息が出来なくなるのを感じて、眩しい光の洪水にぎゅっと目を閉じてしまった直後――ふっ、と春の柔らかな温かさが頬に触れた。
そっと目を開けてみると、そこはもう先程の場所ではなかった。
目の前には、ゆるやかな山の傾斜の土肌と木々があった。所々には大小の岩のようなものが転がっていて、女王様に会う直前までいた場所とも違っていた。
先程よりも標高があるのか、空気はやや冷たさを帯びている。
隣に立ったカルロが、現在の場所を確認するかのようにピンと耳を立てた。その白い毛並みが、ふわふわと優雅に風に揺れていた。
「とても静かね……」
リズは思わず呟いた。ここに自分以外の人がいるだなんて思えないくらいに辺りは静かだった。
木々の囁きの遠く向こうで、飛翔していく鳥類の鳴き声が聞こえてくる。
「――ありがとう。幸運の娘リズ、そして勇敢なる『カルロ』」
子孫の心配がないわけがない。けれど、動けない理由がある……不思議なお方である女王様の目や表情から、リズはそんな思いを感じた。
直後、一人と一頭を不思議な光の風嵐が包んだ。
◆
ごぉっと新鮮すぎる冷たい風に打たれるのを感じた。
まるで水だ。またしても息が出来なくなるのを感じて、眩しい光の洪水にぎゅっと目を閉じてしまった直後――ふっ、と春の柔らかな温かさが頬に触れた。
そっと目を開けてみると、そこはもう先程の場所ではなかった。
目の前には、ゆるやかな山の傾斜の土肌と木々があった。所々には大小の岩のようなものが転がっていて、女王様に会う直前までいた場所とも違っていた。
先程よりも標高があるのか、空気はやや冷たさを帯びている。
隣に立ったカルロが、現在の場所を確認するかのようにピンと耳を立てた。その白い毛並みが、ふわふわと優雅に風に揺れていた。
「とても静かね……」
リズは思わず呟いた。ここに自分以外の人がいるだなんて思えないくらいに辺りは静かだった。
木々の囁きの遠く向こうで、飛翔していく鳥類の鳴き声が聞こえてくる。