平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
辿り着いたそこは、雨が避けられる程度に奥行きがある岩場だった。カルロ一頭が入れるくらいの空間には、ごちゃっと複数人分の荷物が置かれてある。

「密猟グループの荷物、かしら……?」

山旅等に使用する専用鞄だけでなく、狩猟用の物騒な銃器などもあった。そのいくつかは、村にいた頃に見た物に形が近かった。

リズは、武器に緊張を覚えて足を止めてしまっていた。その横から、カルロがずいっと顔を出して、ふんふんと匂いを嗅ぐ。

と、不意にカルロが背中の毛を少し逆立てた。後ろに目を走らせたかと思うと、ピンっと耳を立ててじっと向こうを見据える。

警戒反応だ。普段にはないピリッとした空気を感じたリズは、遠くの物音を拾っているカルロを見て、ハッと推測されて同じく緊張した。

「…………もしかして、近くに誰か……?」

声を潜めて尋ねると、カルロが目を戻して小さく頷き返してくる。

もしかしたら、この荷物の持ち主達かもしれない。彼らが戻ってきて鉢合わせたら大変だ。でも、まだあの子達がいるのかどうか確認していない――。

いや、こうして迷っている間にも近づいているのだ。

それなら、その時間も全部使って行動した方がいい。鉢合わせてしまった時のことを考えるよりも、今は幼獣達のことが最優先だ。

「中へ進んでみましょう。あの子達がいないか確認するわ」

リズは決意すると、震える足を叩いて動き出した。大きな身体をしたカルロが、外を警戒しながら身を低くして後に続く。
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