平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
あの子達は……?

そう気付いた途端、リズは横になってうずくまった姿勢のまま、ハッとして腕に目を走らせていた。

腕の中には、二頭の幼獣の姿があった。少し土埃を被っただけで、彼らは離さないでいたリズの腕に守られて無事でいる。

ほぅっと思わず安堵の息がこぼれた。

どうやら落下の衝撃で、自分は一時意識を失ってしまっていたらしい。

リズは現状を理解しながら、幼獣達を胸に抱えたままズキズキとする身体を起こした。その場でどうにか座り込み、最後の痛みの余韻が引くまで数呼吸分待つ。

「…………だいぶ深い穴だわ」

見上げてみると、ポッカリと空いた穴の向こうに青空と木々が見えた。辺りを見回せば、馬車一台が丸々落ちてしまえるほどの広さがある。

「こんなにも大きな穴、どうやって掘ったのかしら……」

茫然としてしまって、つい不思議に思ったことを呟いてしまう。

返ってきたのは、しん、と静まり返った空気だけだった。そこでリズは、ハタと思い出した。

「カルロ?」

急ぎ見回してみたが、カルロの姿はどこにもない。

戦闘獣なのだ。獣の俊敏な身体能力で無事だったのだろう。そう思って胸を撫で下ろしたところで、ふと、外にも彼の気配がない違和感を覚えた。

あ、もしかして……と、これまでの追い目から胸がズキリとした。
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