平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
「都会って、なんでこんなに家賃も高いんですか……私、来た時に不動産の広告を見て、ほんと、ひ、ひっくり返りそうに……うぅっ」

それを見て、コーマックが途端におろおろとした。

「なんかすみません、色々と苦しい事情があったんですね」

「物価が全部高くって、食べ物だけが良心的な価格なのが唯一の救い……これで食べ物まで高かったら、私、給料入るまでほんとヤバかったんです」

だから、それもあってクビになったら困るのだ。せめて帰るまでの列車代諸々を稼がないと、両親や村人達との再会も叶わないだろう。

「えぇと、必要なら僕が保証人になりますから」

「……副団長様、それ、よく騙される人の心配になる台詞トップスリーです」

リズは俯き震えたまま、押し付けた腕にくぐもった声を出した。

「初めて会った人を信頼しちゃダメなんですよ、副団長様」

思わず心配になってそう告げたのだが、彼は「大袈裟ですよ」と困ったように笑ってリズの腕を離させた。

「じゃあ、幼獣舎へ行きましょうか」

大丈夫です僕がいますから、そう言って部屋の外へ促す彼は、本当にとてもいい人なのが伝わってきて――。

「…………じゃあ、その時はお世話になります」

リズは打ち解けた彼に答えて、まずは幼獣達に会おうと決心した。
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