平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
説明を聞きながらリズは不安だった。次第に、別館側からは見えなかった、本館裏手の窓からは見えるという幼獣舎が見えてきた。

「あれが幼獣舎になります。下地には、吸熱タイプの柔らかいチップを敷いてあるのですが、これは担当者判断、汚れてきたら交換となります」

本館側もそうだが、近付いてきても獣臭い感じはしない。

窓から戦闘の練習風景を見せられた時、リズが白獣を上品だと感じたのはそこもあった。かなり珍しい魔力保有種ということも関わっていたりするのだろうか?

「トイレの世話は必要ですか?」

リズは、親から離れている幼獣、ということもあって確認してみた。

するとコーマックが、親しげに目を細めて「いいえ」と答えた。

「賢い子達ですからね、大人の白獣が一度教えただけでトイレも覚えました。幼獣舎の奥に戸口付きのトイレ場がありまして。その替え用や必要な物一式、ごはんの材料が置かれている場所と調理場は、後でご案内しますね」

「お風呂は入れてあげるんですか?」

「まだ水が苦手な年頃でして……自分達である程度はキレイに舐めてしまうのですが、…………ごはん後は、とくに濡れたタオルで拭ってあげる必要があります」

ぎこちなく視線をそらしていった彼の様子から、リズは、ミルクをたっぷり吸ったごはんを口周りにべったりと付けた幼獣達の姿――が頭に浮かんだ。

身体を綺麗に舐める習性があって、水が苦手。白獣は狼の姿にかなり近いのだが、そう聞くとまるで猫の子みたいだと思った。
< 24 / 182 >

この作品をシェア

pagetop