平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
「でも、幼獣ってとても静かなんですね。鳴き声も全然しないですし」

「え? いえ、普段そういうことはないのですが」

遅れて気付いたコーマックが、確認するようにして真っ直ぐ目を向ける。

幼獣舎の方はとても静かだった。彼と共にすぐ近くまで来たところで、リズはようやく察して「びゃっ」と小さな声を上げてしまった。

幼獣達は、木で作られた柵状の壁に詰め寄ってこちらを観察していた。一瞬、下側に真っ白いもこもこが、と思ったら全員ぎゅうぎゅうになっていただけであったらしい。

ウェルキンス王国で、唯一の戦闘獣「白獣」。

雪のような白い身体を持ち、美しい紫色(バイオレッド)の目をしている獣。

近くで見たその瞳の色は、グレインベルトへ来るまでに聞いていた通り、国産の最高級宝石『クイーンダイヤのバイオレッド』を思わせるほど綺麗だった。

ふわふわとした体毛は一見しても優雅で、幼い彼らは――きゅるんっとした大きな目をしていた。まるで好奇心に満ちているかのようにキラキラだった。

「…………可愛い……」

リズは、ぽそりと呟いてしまった。

大人の白獣が品の溢れる一流のエリート獣だとすると、幼い彼らは、まさに癒し系のトップクラスだ。
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