平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
その翌日から、本格的に一人での幼獣達の世話が始まった。

まずは幼獣舎にある調理場を拝借し、幼獣達用のミルクごはんを作る。

幼獣舎へ行ったら、夜は雨戸を閉めているのでまずは朝一番に空気の入れ替え。起き出した幼獣達が食事の間に、トイレと幼獣舎の奥の清掃をする。

続いて、彼らの顔を濡れタオルでキレイにして、食後の睡眠を兼ねた日光浴がてらブラッシング。ごはん皿やタオルを洗い、使った道具もきちんとメンテナンス。

幼獣達が爆睡中の時など、途中で世話の記録を付けるのも忘れない。

リズは不慣れなので、覚えるまでは獣騎士達にチェックしてもらうつもりで詳細に記した。だって与えられた仕事は、一生懸命こなしたい。

「リズちゃん、初日の挨拶回りから三日もそれ続けてるとか、真面目すぎない?」

「俺ら一つのミスで怒ったりしないよ」

「さすが第三事務課。マメな仕事っぷりだよなぁ」

「これは普通です。事務仕事出身とか、関係ありません」

そもそも、あそこは二週間しかいられなかった仕事場である。

三日目、またしても幼獣達にじゃれられて服に皺が入っていたリズは、お洒落をしてもいない髪が乱れたまま獣舎の調理場にいた。

「それに私は、生きている幼い子達を任されているんですから!」

仕事があるのは素晴らしい。疲労も超えたリズが、まだ無錫になっていない自分を思ってそう意気込むと、暇がてらいた獣騎士達が「お~、頼もしい」と言った。

「ですから、いるついでに今日の午前中の記録チェックをお願いしますッ」

「ははは。俺らの存在が『ついで』扱いなのもウケる」

「女の子一人、騎士団に放り込まれてるのに物怖じしないよなぁ」
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