平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
リズが来てから、確かにそうかもしれない。

適当に返して早々に歩き去らせたトナーから、窓へと目を戻してジェドは思い返した。まだそこには彼女がいて、加わったコーマックとも親しげに話している。

あの時、外には副団長である彼の相棒獣がいた。

おかげで、すっかり油断していた。リズが入ってきた時は、かなり想定外で驚いたものである。

恐らくは、見慣れた白獣の瞳の色に近い印象があったせいか。

彼女の瑞々しい澄んだ赤紫色(グレープガーネット)の瞳が、正面からパッと目に留まった時に、自分がどうして副官を叱っていたのか忘れた。

見れば見るほど、深い色合いが不思議な輝きを宿す綺麗な目だと思った。誰もが打算や畏れを持って見てくるというのに、彼女はまっさらな眼差しで見てきて――。

無頓着な様子で適度に伸ばされた、春を思わせるような柔らかな髪。

控え目な性格を思わせる小さな唇と、そして人を真っ直ぐ見てくる大きな目。

一目で目立つわけではないけれど、それなりに愛嬌がある顔立ちをしている。表情は豊かで、素直そうな彼女の困った顔や泣きそうな顔は、とくに男性の目を引くだろう。
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