平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
その見事な大きさもあってから、歩く姿はかなり目立った。その首輪に繋がった散歩紐の先をリズが持っているのを見て、廊下で居合わせた獣騎士達が「ごほっ」と咽た。

「待て待て待て、あれって団長が引き入れた幼獣の世話係りだよな!?」

「団長の予定相棒獣と歩いてるぞ……」

そんなざわめきが、本館の建物の外に出るまで続いた。

どうしてかこうなってしまったんですよ……リズは、心の中でシクシク泣きながら歩いた。不機嫌面の白獣が、優雅な白い毛並みをした大きな尻尾を我がもの顔で自由に振って、たまに避け遅れた獣騎士が「ふげっ」と打たれていた。

建物の外へと出たあと向かったのは、獣舎の離れに設けられている一頭用の小屋だった。中は随分広く作られていて、既に寝床などの用意も整っている。

来たばかりの白獣は、環境の変化のストレスから疲労する。

場に慣れる必要もあって、一日は十分な休養と睡眠が必要なのだという。

だから本日は、ここに連れてくるまでがリズの仕事だった。この白獣は立派な体格に見合うくらいに強く、しばらくの間は他の相棒獣達から離しての生活だ。

「じゃあ……その、首輪を外すから少し頭を下げて」

中に入って一通り確認したところで、ビクビクしつつも声を掛けた。またしてもすんなりと従ってきて、リズは不思議に思いつつも首輪を外した。

その途端、暴れ獣がぶんっと頭を上げた。

リズは唐突でびっくりしてしまった。白獣は、窮屈だった、と言わんばかりにぶんぶんと首を振ると、ついでのようにぶるりと身体まで震わせる。
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