平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
時間はかかってしまったが、カルロは結局ブラッシングを全部させてくれた。リズがふわふわの前に我慢出来なくて飛び付くと、悪くない顔をしていて――。

「あいつ、最後にそれしてもらいたかっただけじゃね?」

「リズちゃん、子供っぽい笑顔可愛いな~。そういや、まだ十七歳たっけ」

「なんだかんだで上手くやってるんだなぁ」

長らくサボって見ていた数人の獣騎士達は、そう言うと、安心した様子で自分達の相棒獣を連れて去っていったのだった。

忙しすぎて、大変すぎて、リズはカルロの相棒騎士になる予定の団長ジェドもまた、多忙が増して顔を出す回数も少ない、だなんてことには気付かないでいた。



              ◆



王国軍第二十四支部、獣騎士部隊団。通称、獣騎士団。

その団長であるジェド・グレイソンには、長らく相棒獣がいなかった。

就任して数年いた最初で最後の相棒獣は、先代の獣騎士団長にして、前グレイソン伯爵だった父から譲り受けたものだった。

――私の大切な相棒よ。どうか、息子に力をやってくれ。

長年生きていた経験豊富な白獣だった。魔力量も申し分なく、獣本体が持つ戦闘センスも当時ずば抜けてもいた。
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