平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
力いっぱい全体重でこられてしまい、リズは身体を支えていられなくなった。

「うぎゃっ」

声を上げて倒れ込んだ途端、幼獣達が「みゅー」「みゃー!」と一斉に構ってを主張してきた。

身体には乗るし頭でぐりぐりしてくるし、とくに幼獣達は顔中をべろべろと舐めてくるのに夢中だった。朝に食べた、ジャムとパンの香りが残っていたのかしら?

「ふふふ、待ってくすぐったいの、落ち着いて。ちゃんとミルクごはんも用意するから」

もみくちゃにされたリズは、くすぐったいし目も開けられない。あまりにも笑いすぎて、人の目もないからスカートが乱れるのも気に出来なかった。

そうしたら今度は、カルロの方も大きな舌でべろんっと舐めてきた。

幼獣と違って獣的なザラザラ感が二割増しで、くすぐったさも倍増だった。そのそばから、楽しげに負けじと幼獣達もぺろぺろしてくる。

「あっはははなんでこんな時に舐めてくるのよ」

まずは幼獣達を顔から引き離そうと、足をバタバタさせて頑張っていた。

その時、どこからかノックする音が聞こえた。

「……お前は、一体何をしているんだ?」

声が聞こえて、白獣達がぴたりと止まって顔を向けた。リズも後頭部を柔らかなチップの地面に付けたまま、来訪者に気付いて上目を向ける。

そこにいたのはジェドだった。かなり呆れた顔をしている。

幼獣にもカルロにも下に見られて、もみくちゃにされているせいだろう。押し倒されてぺろぺろ舐められ放題だったリズは、察して「あ」と彼を見つめ返した。

ふと、遅れて自分のスカートが乱れてしまっているのを意識した。

それをジェドに見られてしまっている。
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