諦めた心
⒎あの人は···

岩間先生は、俺の師匠だ。

岩間先生の事務所に
入ってきた新人の
佐野 日和とは
なぜだか波長があい
岩間先生を交えて
食事に行ったり
佐野と二人だけで
飲みに行ったりする仲だ。

まぁ、佐野にも溺愛する妹がいて
俺にも可愛い姪がいる
そんなところからも
話しが会うようになった。

俺と佐野は、佐野が院生の時に
岩間先生の所で初めてあった。

その時は、なぜか佐野には
大きな闇を
抱えているように見えた。

俺は····職業柄か····
佐野に声をかけてしまった····

それは····佐野の·····
····妹さんの事······だった·····

必死で妹を探していた。

俺も他人事には思えなかった。
姪の千亜季は、
良い人と巡り合う事が
できたが····

そう、俺は······

「裏切り」で登場した
千亜季の叔父・奥菜 哲也だ。

○一華ちゃんの事故の事
○佐野 達彦さんの事と
 あの男の言葉を

佐野達彦と言えば腕利きの検事で
彼が解決できない案件は
ないと言われる人で
俺も挨拶はしたことがある。
岩間先生とも親しくて
岩間先生の所でも
何度かお見かけした。

○一華ちゃんの行方がわからずに
 探している事····を聞いた。

だから、一華ちゃんが
見つかり、こちらの病院へ
搬送された時
病院にも顔をだしていた。

意識が戻った彼女にもあった。

本当に綺麗で可愛くて
佐野が溺愛するのもわかると
思った。

そんな彼女の身体の事を聞いて
怒りで身体がふるえた。

そんな身体で
一生懸命リハビリをしている
姿にたまらない気持ちなった。

そんな彼女の回りには
いつも同じ年ぐらいの、
女の子と男の子がいた。

男の方は、彼女に気があるのが
わかった。
彼女もまんざらでもないようで
俺の恋心は無惨に砕けてしまった。

だが、佐野の通っている
大学の学長は俺が個人的に
弁護を受けた事があって
知り合いだったから
俺は、
「あの男を日本から
叩き出してほしい。」
と、頼んだ。

優秀な生徒みたいで
四の五の言っていたが
理由を話すと
大学からも日本から出すことに
手を貸してくれた。

ただ、佐野にも、誰にも
この事は言わないと
約束させた。

知れば、また、彼女が
傷つくと思ったから
それに優秀なら海外でも
使えるはずだ。

事件性に持ち込んで
痛い思いをさせたいぐらい
だったが、彼女の一華ちゃんの
邪魔はしたくなかった。

学長からは、
「大きな貸しな。」
と、言われたが
こんな事が世に知れたら
大学自体も叩かれることは
学長も良くわかっているし
まぁ、良いかと思った。
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