好きなんだから仕方ない。
リッヅ様とシアラ様は完全に消滅させる事を望んだ。魂の産み出した事を野放しにして取り返しの付かない事態になったら、エミィ様が辛い思いをしたら。危険な未来になる可能性を減らせるのなら出来る事はしておくべきだと。
ただ、メルシオ様とウデルク様は何とかするのなら完全体になる前の今が攻め時だと言うだけでどっち付かずな答えしか出さなかった。あまり面倒事に関わりたくないと思っているような表情ではないが、消した所でまた作り出されるのではないかと諦めているような表情ではあった。策略が何もないといった感じだ。

「どう動くにしろ、エミィの力が運命を左右するだろーね。・・・エミィはどうしたい?」

「・・・、・・・。私は消滅させるべきだと思う。このままじゃ無関係な魂まで無駄に命を落とす事になる。それは避けたい。・・・でも、和解して一緒に歩んでいく道も捨てたくない。欲を言うならやれる事を全部やってから最後に消滅を選びたい」

「魔界の者の命も助けられるなら助けたいと?」
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