好きなんだから仕方ない。
「なぁ、エミィ様。神々の話に口を出したのは俺だ。・・・何で助けてくれたんだ」

「助けるって決めたから。守るって決めたから。ただそれだけだよ。・・・あ、そうだ。魔界まで付いてきてくれるならガドウには話しておかないと。何があっても後悔しない?」

「後悔するかどうかは聞いてみなきゃ分かんねぇよ。でも、必ず乗り越えてみせる」

そう、俺が取り乱した時に神に無礼を働いたからと消滅させて違う魂から使いを見付ける事も出来た。でも、エミィ様はそうしなかった。止めるだけでもしなくて良い話なのに、味方になってくれた。贅沢なんじゃないかって思えてしまったんだ。
魔界へ行けば絶対に出てくるであろう内容をエミィ様は俺に話し始めた。エミィ様が神になる前、まだエイミアだった時の話だ。エイミアに仕えていた魔界の使いが今の魔界を取り仕切っているらしい。その中に生まれ変わる前、つまり前世の俺がいたそうだ。
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